毎年4月に京丹波・わち山野草の森で行われる「森の展示室」にて制作した屋外作品です。山野草の森の敷地内に天蓋山という山があり、尾根道のアカマツ林を展示場所に選び、現地に滞在しながら制作しました。
天蓋山には、アカマツが群生しており、左右に落ち込む尾根のような地形の遊歩道を、緩やかに歩くと頂上に辿り着きます。歩きながら足元を眺めると落葉した松葉が、地面にパターンを作っていることに気がつきました。
歩道部分が削られて凹んでいるため、雨水が溜まり、落葉した松葉が水によってかき混ぜられ、葉の向きが自然に揃うようでした。
人の足跡と地形が織りなすその景色が制作の発端になりました。
遊歩道の土を掘り、盛り上げ、その上に松葉を並べてみると、松葉と松葉の隙間の表情が景色から浮き出ます。
景色との少しの違和感を作ることで感じとることがでるような気配を作りました。
森の展示室
2022/04/02, 03
Material | Japanese red pine, loblolly pine
Length | about 30m